前世戦士の映画日誌

前世が戦士らしい女が映画を観て色々吐き出します 生態日誌です

『オールド・ガード』シャーリーズ・セロンに好きにされたい (ネタバレあり)

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今回、セロン愛が凄すぎて、1万字以上のとっ散らかった文章を、1800字程度まで切り詰めるのに5日かかりました
このブログ、「引用除いた本文1500字程度」を縛りにしてるんですが、削っては書いてを繰り返し、もうこのままだと映画同様終わりがないので、諦めて公開(無責任な)。

「スーパーマン」「ワンダーウーマン」「ウルヴァリン」などのアメリカンコミックライター、グレッグ・ルッカによる同名グラフィックノベルを、「マッドマックス 怒りのデス・ロード」「アトミック・ブロンド」のシャーリーズ・セロン主演で実写化したアクション。兵士アンディ率いる秘密の特殊部隊「オールド・ガード」。永遠の命を持つ不死身の傭兵たちで構成されるその部隊は、何世紀にもわたり、歴史の影で暗躍し、誰にも知られることなく人類を守り続けてきた。ある日、彼女たちの特別な能力が何者かによって暴かれてしまう。ある陰謀のためにその能力の複製を企む強大な謎の組織の手段を選ばない脅威がアンディたちを襲う。アンディ役をセロンが演じるほか、キキ・レイン、マーワン・ケンザリ、ハリー・メリング、ベロニカ・グゥらが顔をそろえる。監督は「リリィ、はちみつ色の秘密」「ワン・オン・ワン ファイナル・ゲーム」のジーナ・プリンス=バイスウッド。Netflixで2020年7月10日から配信。(映画.comより)

主人公アンディとその仲間たちは死ねない戦士。中でもアンディは、なんと6000年以上生きていて、ご本名は「スキタイのアンドロマケ」。
ス、スキタイですよ、中央アジア騎馬民族
私、古ーい前世はフェニキアギリシアあたりの地中海人間なんで、なんか騎馬って憧れちゃうし!

だから当時は遠方すぎて会えなかったと思うけど、その後も私、たくさん転生して十字軍他いろんな戦場にいたんで、どっかで貴女と一緒に戦ったりしたかもしれないし!
あ、それともそれとも、もしかしたら貴女に殺されちゃったりしたかもしれない!ってなんかそっちの方がときめくーー!(誰か止めて)

シャーリーズ・セロンって、現代を生きる女性たちへのGiftとしか思えない。彼女、私と同世代なんですが、もう尊敬してます。
彼女が、女性には厳しい映画業界で、女性の地位向上に向けて戦っているのは、つとに有名。

ただその活動はまだまだ道半ばだからか、出てる映画は「まだ世界は変わらないから、それまでは私がボコってあげるわ!」とでも言わんばかりの内容で。
そう、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』のフュリオサ大隊長、『アトミック.・ブロンド』ではスパイのロレーン、そこにこの『オールド・ガード』のアンディを加えた、いわば「戦うセロン三部作」。

文明崩壊後の男性支配の社会をトラックでひき殺し、俺様気質の男スパイどもを殴って蹴って撃ち殺してきたセロン。
今回は遂に、十字軍騎士・イスラム戦士・ナポレオン軍兵士と、戦場の猛者たちを当たり前のごとく従えて、「一国の軍隊より殺し方を知ってる」域にまで到達。
男性原理がはびこる昭和な会社で、戦い疲れた私にとっては、もはや癒し。

実はですね、私は昔から、男性から理不尽な目にあったとか、勝手な女性らしさを強要された時って、相手を脳内で射殺することにしてるのです、ライフルで。
ただ、時にはそれじゃ物足りなくて、接近戦でボコボコかギタギタにしたくなるんですが、男性相手の接近戦はイメージが難しいんですよ。イメトレ材料が少なくて。

だって女性のアクションって、キラキラヒラヒラしなやかアクションだったり、強くてもスーパーパワーのおかげってパターンが多いじゃないですか。
理想はサラ・コナーが精神病院から脱出するシーンなんだけど*1、こういう全力でぶつかる女性のアクションはなかなか無い。ましてや大作で、しかもメインの女性キャラでなんて、ほんとに無かった。

でも、この流れは、セロン三部作の始まりとともに大きく変わった!
彼女の生々しいリアルなアクションは、接近戦の妄想も可能にしてくれて。
女が男を殺るなら、とりあえずセロンの真似しとけ!(脳内です、脳内!)

でも今回のセロン、強いばかりじゃないのです。

不死者メンバーは戦友で同志ではあるけど、彼らのうちニッキーとジョーは千年続く恋人同士でもある。けど、アンディともう一人のメンバーであるブッカーには恋愛感情はなく。
これって、ちょっとキツすぎません⁉

終盤、仲間を裏切ったブッカーがニッキー&ジョーに向かって、「俺たち(ブッカー自身とアンディのこと)には伴侶がいねーんだよ!」とわめいた時、アンディは何も言わないところが切なくて。
そりゃカップルがひとつベッドで寝てるのに、隣で自分たちはそれぞれ独り寝って、そりゃ寂しくもなるさ。しかもその状況が何百年も。
お前ら、もうちょっと気を使えよって、観てる私も思ってたよ!

だからですかね、そもそもアンディは、ブッカーに腹を立ててるようにも見えなくて。
この二人は「伴侶がいない長い孤独を共有している者同士」なんですよね。
そんな二人なので、別れのシーンでは、もしかしたら伴侶を失うよりツラいんじゃないかって思ったら、ときめいちゃって仕方がない。

だから、私でよければ、いつでも侍るし。
抱いても抱かれても、もう貴女の好きな方でいいんですけど、できればまずは抱かれたい。

 

*1: ※ 『ターミネーター2』の戦う母、サラ・コナー。脱出シーンで戦う姿は、なりふり構わない上、相手が非戦闘員でも情け容赦の欠片もない。