前世戦士の映画日誌

前世が戦士らしい女が映画を観て色々吐き出します 生態日誌です

『RED/レッド』ナメてたババアが最強でしたって映画が観たい

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復職疲れと『ゲーム・オブ・スローンズ』の一気見で、2月は更新が滞り気味でした。週明けは同僚がシーズン8を持ってくるはずなので、今のうちに(?)書きまくってます。
3月はそれなりに体力も戻ってきましたが、別の体調問題が浮上しましてね……。ヘレン・ミレンに元気がもらいたくて『RED/レッド』です。

ウォーレン・エリス&カリー・ハマーの同名グラフィック・ノベルを、ブルース・ウィリスモーガン・フリーマンジョン・マルコビッチヘレン・ミレンの豪華共演で映画化したアクション・コメディ。かつてCIAの工作員だったフランク、ジョー、マービン、ビクトリアの4人は、内部機密を知りすぎているという理由でCIAの暗殺対象者になってしまう。4人は生き残りをかけてCIA本部に侵入するが……。監督は「フライトプラン」のロベルト・シュベンケ。

2010年製作/111分/G/アメリ
原題:Red
配給:ディズニー
(映画.com)

この映画、主演は紛れもなくブルース・ウィリスなんです。
でも途中から、モーガン・フリーマンのセクハラ演技(本人がセクハラ常習者と知って、今見るとドン引き)、ジョン・マルコビッチの怪演、ブライアン・コックスの貫禄と、登場人物が増える度にウィリスの印象が薄くなり、とどめにヘレン・ミレンのエレガンスに全て持っていかれるという、何となく10年代に入ってからのウィリスの微妙な立ち位置を予感させる映画です。
続編の『REDリターンズ』でも、ウィリスがなにやってたのか思い出せないのよね、私。

とにかくヘレン・ミレンが目立つのなんの。エレガンスという、他の出演者が持ち得ない特性がフルに発揮され、白いドレスでマシンガン撃ちまくる姿はこの映画最大の見せ場。
元MI6という設定ですが、ボンドといいMといい、MI6の採用基準にはエレガンスが含まれてるのか?(映画が違う)

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マシンガンとドレスのコーディネートが完璧

これにロシアスパイとの禁じられた恋が絡んで、もうトキメキMAXですよ(死語)。ブライアン・コックスが、胸の銃創を愛の証として見せるところもうっとりです。
私はこーゆーのにものすごく弱いのです。正直言って、ウィリスのちまちました恋の行方はどーでもいい。
REDリターンズ』ではヘレン・ミレンの見せ場がさらに増えるのですが、その話はまたいつか。

 で、冒頭に書いた体調問題なんですが、ここ数ヶ月、ホットフラッシュ、ようは火照りと発汗を繰り返すことがちょいちょいありまして。
まあお年頃だし、仕事しすぎで休職するほどだったし、生理も不順だし、ホルモンバランスが崩れてんのかなーと、婦人科で検査したんです。
で、先日検査結果もらったんですが、基準値がっつり満たしていて

「更年期、閉経ですね」

とさらっと言われましたよ。
って、おいこらちょっと、なんばいいよっとか、きさーん!*1

お年頃とはいえ、本格的な更年期だの閉経だのは、まだ何年も先だと思っていたのに(ここまで暴露しといて、なぜ年齢をぼかすのか)。もちろん、平均からはかなり早め。
実際の閉経確定は「1年間生理がない」という、どっかのポイントカードみたいな基準があるんで、まだこれからなんですが。

とはいえ、検査結果は明白です。早い、早すぎる。
医者からは、個人差もあるけど、休職原因でもある過労やストレスも関係しているかも、と言われました。
……なぜでしょうね、休職する羽目になった時よりも激しい、本能的な怒りを感じるのは。
私の女性ホルモン、返しやがれ、クソ会社!

で、我が身にふりかかって気づいたんですよ。俳優の場合、仕事中にホットフラッシュや悪心がきたらどんなに大変だろうかって。

私は今のところ、ホットフラッシュ+息苦しさを感じるぐらいですが、それなりにキツい日もあります。もっと症状が重い人は、動悸がしたり悪心がしたり、心臓が止まるんじゃないかと思うほどツラいそうです。
症状もツラいんですが、自分で自分の体がコントロールできなくなる感覚があって、それが非常に気持ち悪い。

しかも、更年期の症状って、時間も場所も関係なく不意打ちで来ますからね。
寝入りばなにくると睡眠薬飲んでるのに眠れないし、外気温5度の中で外出してるのに顔真っ赤で汗だくになるし、マスクしてるから息苦しさは倍増するし。
この間はホットフラッシュ状態で出社して、「走ってきたの!?」と上司(男)に驚かれました(ちょうどいいので「過労が原因で更年期が早くきた」と言って、軽くイジメた)。
もうね、突然悪魔に憑依されるよーなもんですよ。
マジで怖いぜ、男性諸君。 

ヘレン・ミレンがどんな更年期を過ごしたのか知りませんが、時代を考えると、相当な苦労があったはず。
症状の緩和には、漢方薬とかホルモン治療とか方法はあるにはありますが、完全にはなくならない。40~50代の女性はオファーされる役が減ると言われますが、体調面で仕事をセーブせざるを得ない人もいるかもしれない。
そう思ったら、ヘレン・ミレンのように、年齢を重ねてなお活躍する女性への尊敬の念はいや増すばかりです。

……最近思うんですよ。
ナメてたジジイが最強でした、みたいな映画って多いじゃないですか。この映画もそうですし、ちょっと違うけど、『エクスペンタブルズ』も年齢高めの野郎共の映画ですよね。

でも、ナメてたババアが最強でした、って映画はない気がして。
女性がアクション映画でバリバリに活躍しだした歴史が、浅いせいだと思いますが。
それでも過去の出演作から考えれば、役者の候補は結構いるんですよね。60overだとこんな感じはいかがでしょう。

ヘレン・ミレンはもちろんとして、シガニー・ウィーバーリンダ・ハミルトンパム・グリアあたりは鉄板*2ジュディ・デンチグレン・クローズジーナ・デイヴィススーザン・サランドンもおさえたい*3
キャシー・ベイツのキレた演技も、アクセントとして欲しいところ*4ミシェル・ファイファーの衣装は、もちろんキャットウーマン*5
現役だったら、志穂美悦子も入れるのに*6

年寄りに翻弄されるカール・アーバンの位置付けは、今が旬のマイケル・B・ジョーダンがいいな*7
あ、悪役は、ぜひメリル・ストリープでお願いします*8

おおおおおお、観たい!
誰か作れ!
需要はあるぞ!
いくらかかるか知らんけど!

*1:福岡等、北部九州における「何言ってるんだ、貴様」の意

*2:選定理由の出演作は、順に『エイリアン』シリーズ、『ターミネーター』シリーズ。パム・グリアは『コフィー』と書くべきだけど、私が未見なので『ジャッキー・ブラウン

*3:『007』シリーズ、『危険な情事』ではなく『101』、当然『テルマ&ルイーズ

*4:ミザリー』。この映画のおかげで、私は彼女が出てくるたびに裏があるんじゃと疑ってしまう。

*5:バットマン リターンズ』。もはや芸術。

*6:『二代目はクリスチャン』。千葉真一仕込みの、日本最初の女性アクションスターだったのに、長渕剛と結婚して引退。この件では、私はいまだに長渕剛を許していない(逆恨み)。

*7:『ブラック・パンサー』で大ブレイク。セクシーだわー。

*8:『激流』。たぶん、彼女唯一のアクション映画。役者としても最強のラスボスだし。