前世戦士の映画日誌

前世が戦士らしい女が映画を観て色々吐き出します 生態日誌です

再び『ゲーム・オブ・スローンズ』忘れないうちに人物考察したことを書き留める(ネタバレあり)

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私の同僚は、やはり素晴らしい男だった。
忘れず『ゲーム・オブ・スローンズ』のシーズン8を持ってきてくれました。
ありがとう、ありがとう。

で、最終シーズンは1話が70分以上あるという、もはや映画になっていてびっくり。
だもんだから、1日に2話ずつ観るという私の構想は実現せず、1日1話ずつ見ておりました。

それにしてもドラマは1話完結型が専門の私が、このドラマを観続けられたのは、主要キャラからわき役に至るまで、キャラクターの描き方が丁寧だったことにつきます。
人物の感情や行動、物語を通しての成長の仕方が、とても自然で腑に落ちることばかりで、相当入り込んで観てしまいました。
原作は未読なので比べようがないんですが、嘘くさい奴がいないんですよ。物語のためだけに、取って付けたような人物がいない。

アメリカのドラマって人気がある限り続けていくので、途中で物語やキャラクターが迷走することも多いんですよね。長く続いてると、途中でメインの役者が降板して、展開変えざるを得なくなったりとかもありますし。
そういう不自然なブレが、『ゲーム・オブ・スローンズ』にはなくて。
しかも、バラバラだった登場人物たちが終盤に向けて集まっていき、群像劇だった物語がひとつにまとまっていくところは、見事としか言いようがない。
本当に、素晴らしいドラマだった。

ドラマを観終わってつくづく思います。ほんのひと時の出会いであっても、その縁はどこかに通じていて、何かに影響を与えているのだなと
ドラマですから、そこは濃い目に描かれてますが、実世界でも同じですよね。
先日、例えば同じ電車に乗り合わせた人々は、ごく薄ーーーーくではあっても、何かしら共通するものがある、という話を聞きました。
袖すり合うも他生の縁とか、言いますが、そんなところにも通じるかな。
そう思うと、今日一日の出会いというのは、決しておろそかにはできないんですね。

と言ってる私は、昨日は家から一歩も出ずに、2度目のシーズン8を見ていました。
口だけです、ごめんなさい。

 そこまでして見ていても、登場人物が多すぎて、時間がたつと色々忘れてしまいそうな気がするので、自分の備忘録がわりに、登場人物について「前世が戦士」とほざく私的に考察したことを書いておきます。

今までになく、がっつりネタバレしてますので、未見の方はご注意ください。
それから、めちゃくちゃ長いので、初めて目次って機能を使ってみました。
なので、適当に拾い読みしちゃってください。

ちなみに私は、この相関図を頼りにキャラを覚えました。うっかり「DEATH」を押すと生死がわかってしまうので、未見の方はこちらも注意。

ジョージ・R・R・マーティンの大ベストセラー小説「氷と炎の歌」シリーズを、デヴィッド・ベニオフとD・B・ワイスが映像化。米国エミー賞で歴代最多受賞を誇り、3シーズン連続でドラマ部門作品賞を受賞。第七章の最終回では、全米で1,200万人超えという同シリーズ最多視聴者数を更新したのをはじめ、熱狂的なファンを世界中で獲得している壮大なドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」。
架空の大陸・ウェスタロスを舞台に、王座をめぐる陰謀と策略が渦巻く権力争いを描く本作。綿密に練られた美しい世界観の中、敵味方の運命が交錯する人間模様。そして、人々を魅了するドラゴンや、恐怖に陥れる異形の者の存在がウェスタロスを揺るがす。非情だけれど現実的な物語の中でうごめく、魅力的で人間味あふれるキャラクターたちの、愛と欲望はセンセーショナルに、殺戮と復讐は血生臭く残酷に描写。彼らが戦いに、愛に、復讐に奔走し、傷つき成長していく、または堕ちていくさまを、誰も予想できないドラマティックな怒涛の展開で魅せる。 いかに生き、いかに死ぬか。そして誰が生き残り、誰が玉座に座るのかーー。連続ドラマだからこそのハラハラ、ドキドキ、ゾクゾクが満載の、映画ファンも虜にする海外ドラマの最高峰!

 (スターチャンネルサイトより)

目次

ラニスター家三姉弟

スターク家じゃなくて、最初にラニスター家がくる私です。

サーセイって結構嫌われキャラらしいんですが、私はわりと好きで。
最初から最後まで、人として一切変わらなかった、数少ないキャラですね。
この三姉弟、サーセイ&ジェイミー、ティリオンたちに影響を与えてるのは、人ではなく家名のことを第一に考えて、しかも絶対的な力をもつ父親と、母親の不在の二点だということは間違いない。
あの親父から親としての愛情なんて望むべくもないので、おそらく母親の愛情だけを受けて育ったんだと思います、サーセイ&ジェイミーには。
でもその母親が産褥で亡くなって、ラニスター家で子供に愛を与えてくれる人は、いなくなってしまったわけです。
一応、ジェイミーは嫡男なので、そういう意味では親父から目はかけられてましたが、サーセイは女なので、あの親父にとっては政略結婚の道具でしかないでしょう。
サーセイにとっては、母親の愛が全てだったはず。ティリオンを憎むのも、我が子が世界の全てになってしまうのも、わかる気がします。
だから、サーセイって憎み切れないところがあるんですよ。胸にぽっかり空いた喪失感を、埋めることができないまま生きてるから
ジェイミーとの近親相姦も、ジェイミーを愛しているというより、ジェイミーに流れる母の血を愛しているだけなんじゃないかな。

そのジェイミーって、私は一番可哀そうな人だと思っていて。
嫡男だからと親父から目をかけられても、親父がビッグ過ぎて、ああ見えて男としての自信はバキバキに折られて生きてたんだと思います。
根っこの部分に自信がないからユラユラ揺らぐ。自信がないから信念もない。
こういう人って、どういう訳か褒められないんですよ、何やっても。
顕著なのは、狂王を殺して世界を救ったのに、「王殺し」とさげすまれて、だれも褒めてくれないことですね。
ジェイミーの王殺しって、虐殺を止めるためという動機ではあるんですが、王を止めなければという強い信念や意思があった訳じゃなく、とっさの判断だったようで。そういうところが、さげすまれる所以かなあと。
これ、ジェイミーじゃなくて、同じ「王の盾」のバリスタン・セルミー(信念の塊)が殺したのなら、別な結果になっていた気がします。
ジェイミーにとっては、サーセイへの愛だけが軸。彼も母親不在の穴をサーセイで埋めてる面もありますが、サーセイの穴の方が大きくて飲み込まれてますよね。
本質的には優しい男で、物語を通してものすごく成長した人なのに、あともう一歩のところで、結局サーセイから離れられなかった。
ティリオンと一緒に泣いちゃったよ。

ジェイミーがティリオンを可愛がったのは、サーセイがティリオンを憎む理由と表裏ですよね。母親不在を、ティリオンを愛することで埋めてる(それが出来ないからサーセイの方が穴が大きい)。
ティリオンに至っては、その母親自体知らないし、父親と姉からは疎まれるしで、「兄上が世界の全てだった」というのは、本当にそうだったろうと思う。彼も愛に飢えていて、それは娼婦好きという面で出ていたけど、ジェイミーのおかげで愛自体を知らないわけじゃない。だから彼は邪悪じゃないんですね。
そして、彼は誰よりも学ぶ人です。それが自分の武器で、他と自分を分けるものだと自認しているから。
ティリオンは本当に何度も失敗しますが、その全てから学んで、何度も立ち上がります。物語中、最も成長した人物で、一番人気というのも納得です。
最後、サンサと復縁するのかと思ったよ、しなかったけど。

 

■スターク家

ここはですね、ラニスター家とは逆で、ネッド・スタークが愛情あふれる父親なもんですから、子供たちはみんな、愛に飢えてるってところはないんですよ。だから、スターク家には邪悪な人物がいない
ちなみに、同僚と私の間で「お父さん」と呼んだら、それはネッドのことを指します(同僚は名前を憶えられない)。

ポイントは、キャトリンですよね。この人は、あんなにネッドに愛されてるのに、子供が絡むと異常に暴走するんですよ。
ジョン・スノウの存在が、我が子可愛さに走らせてると思ってたんですが、彼女の死後に実家の事情がわかってくると、さかのぼれば妹との確執も根っこにありそうな。家族が壊れるのことが、彼女にとっての最大の恐怖のようです。

そのキャトリンに疎まれて育ったジョン・スノウは人気キャラですが、私にはジェイミー同様、可哀そうな人にしか見えないんですね。
ネッドのおかげで、ジェイミーみたいな心の折られ方はしてないんですが、自分の存在の不確かさが、自信の無さに繋がってます。
基本、誠実な人なんですが、時々行動がブレるのは、自信がない故かと。俺が望んだわけじゃないし、って、何回言うんだ、お前。
だからジョンって、自信のある女性にめっぽう弱い。弱すぎる。どこかで母親を重ねてるし。
私、元カレに二人ほど、ジョンのような微妙に自信のない男たちがいたので断言しますが、イグリットやデナーリスとの関係も、長くなれば捨てられてるから。少なくとも、私は捨ててきた。
だから、「冥夜の狩人」でいいんです、ジョンは。女に影響されやすいから。

前世が戦士の私にとって、誰よりも気持ちが寄っていくのは、アリアです。
貴族の女性だから、サンサのように結婚して子供をもって、ということを考えるのがこの世界の常識ですが、彼女は魂が戦士だから、そういう生き方に違和感を持ってます。
そこをネッドは分かっていて、彼女が弓や剣を練習することを止めなかった。でも、あのまま平和な時代が続いていたら、アリアは生きづらかったと思います。
スターク家が崩壊し、乱世が来たからこそ、彼女は「スターク家のお嬢様」ではなく、一人の「アリア・スターク」という戦士として、自分自身を見出します
「顔のない男たち」のところでの、顔を失くす訓練を通して、逆に自分が何者かを確信するストーリーには、震えがきました。
彼女は、最後には誰も知らない西の海へ旅立っていくけど、自分を世界の全てから解放したアリアには、ぴったりのラストだったなー。

サンサは、変化がすごいわ。絶対に途中で死ぬと思ってた。
キャッキャいってたお嬢ちゃんが、これでもかという試練を与えられまくり、最後には「北の女王」です。ネッドも、これは予想してなかったろうに。
彼女はアリアと逆で、自分はステキな王子様と結婚して子供を産むんだと信じて疑わなかったんですが、試練を通して、本来の自分に気づいていく。
現代に生きる女性に似ています。結婚して子供産んで専業主婦が女の幸せ、なーんて価値観を一律パーに植え付けられて育ったけど、あら?自分にはもっと違う生き方の方がしっくりするわ、と気づいちゃった女性たちです。
彼女は、自分がスターク家の表看板になってからも、ちょいちょい男性陣に遠慮する節を見せます。なかなか、女ごときとか、男子優先とか、そういう価値観から脱却しきらない。その揺らぎ、男性社会で生きる私らにはよーくわかる。
だから、最後に「北」の独立をブランに願い出るところは、「北」だけではなく、彼女自身が「女性とは」という軛から自分を解放したようにも見えました。
あとは、願わくば、つまらん政略結婚とかせずに、しっかりした男と愛し合って欲しいです。

ロブは、あまり印象に残ってない……殺された時の衝撃が大きくて。リコンはほぼ描写がないしなあ。
ブランは、ファンタジーなので、人物考察のしようもないです、はい。

 

■デナーリスと男たち

デナーリスは、これはティリオンが語ってるとおり、彼女は数々の成功体験を通して、自分が救世主で正しいと思い込んでしまったんですね。そこに炎に焼かれず、ドラゴンを使役するという奇跡体験が、彼女に自分は特別な人間なのだという裏打ちになってしまった。
身もふたもないことを言えば、奇跡体験=特別な人間、って訳じゃなく、奇跡体験した人、ってだけなんだが。
彼女も愛情をかけてもらない少女時代を送っていて、基本は「愛されたい人」です。ただ、彼女の場合は「愛されること」と「支配者になること」が、ごちゃ混ぜになっているように見えます。だから、デナーリスは、愛されないなら、恐れさせてやる!と、極端に反転してしまのかなと。
そこを、絶妙なバランスでとどめてきたのが、彼女を愛した男たちです。デナーリスが民衆の愛を感じられずにいるときも、彼女のそばには愛してくれる男たちがいました。
特に、ジョラー・モーモントの愛は大きいですよね。私は、「長い夜の戦い」で彼が死ななければ、ジョンの出生に対する不安も小さくて、デナーリスが王城を焼き払うこともなかったんじゃないかなと思います。
ジョラーやダーリオの愛と比べれば、ジョンの愛は子供っぽい愛だし、ティリオンも「愛してた」とは言うけど、彼は民衆への愛の方が深かった。デナーリスを満たすほどではなかったのですよ。
ダーリオ、連れてくればよかったのになあ。どうしてるんかなあ。

 

■この人たち、無理

私は、虐待する奴が嫌いです。

まずはラムジー
そもそも旗印が皮をはいで磔にした人間って、どういう家なんだよ、というツッコみがしたいんですがね、私。
彼は落とし子として愛情無しで育ったことが影響しているとは思いますが、まあ生得の気質ですよね、あそこまでの残虐性は。
しかもかなり頭が良い。テッド・バンティ*1かよ。

ジョフリーも無理。
彼はラムジーと違って根性も知能も無いんですが、甘やかされて何でも許されると思ってる子供なので、権力持たせると質が悪い。
人の心に共感する能力がないから、残酷なことも平気でできる。
どんなに悪い奴でも、子供が死ぬのはあまり好きではないんですが、ジョフリーについてはどうしても同情できなかった。

バラシオン家のスタニス、セリース夫妻も、ダメ。
メリサンドルはともかく、結局は彼女の言葉を信じて娘を生贄にするというのが、無理。
スタニスが、もし生きてたら、ダヴォスはどうしたんでしょうね。

ハイ・スパロウは、演じているのがジョナサン・プライス*2なので、そのこと自体は楽しかったです。
あの七神正教の裁判が、キリスト教の異端審問がモデルだってのはすぐわかりました。
異端審問というのは、教義の枠から外れた人間を排除するのではなく、彼らを「正しい」信仰に戻す、つまり人間を無理やり矯正する仕組みなんですね。監禁と虐待に耐えかねて、タイレル家のロラスが信仰に生きると言い出しましたが、まさにそれが目的です。
私はこの異端審問で卒論書きましたけど、「自分は正しい」と思うと、人間はどんなことでも平気でやっちまうんだなと思いました。動機の良しあしは関係ない。
異端審問を学んだ結果、「正しさ」と「不寛容」は裏表だというのが持論です。
だから、私は人から正義感が強いとよく言われますが、自分から安易に「正義」とは言えません。自分が怖くて。

ピーター・ベイリッシュ ”リトル・フィンガー”、やっと死んだよ。
もうね、ネッドを逮捕した時から、どうもコイツだろうと思っていたら、やっぱりこいつが始めた話だった。
好きとか嫌いとかではなくて、こいつ殺さないと殺し合いが終わらんわ、と思ったんですよ。だから、処刑と言う形で死んでくれて、正直ホッとしました。ホワイトウォーカーに殺されたりしたんじゃ、安易すぎる。
サンサが言っていたとおり、この男はこの男なりに、キャトリンやサンサを愛してはいました。
でも、ベイリッシュの奥底には、愛したものは手に入らない、って刷り込まれているように思います。
愛したキャトリンはネッドの妻になったけど、ネッドを陥れてキャトリンを手に入れようってわけではない。サンサを愛していると言ったけど、サンサと結婚するわけでもない。
玉座が欲しいというけれど、彼のやることは回りくどくて、本当に王になろうとしているのかわからない。
ベイリッシュは、手に入れるのではなく、手の内で転がすところまでしかしない、できないんじゃないかなと。本気で掴みに行ったら、誰かに取られるんだと恐れているのかもしれません。
ちょっと可哀そうでもないんですが、まあ、最終決戦前に死んでくれてよかったなと。ベイリッシュがいたら、話がややこしすぎるわ。

 

■この人たち、好き

とりわけ好きな人たちです。

実は、私の一番のお気に入りは、ブロンなんですねー。
何故って、この人、自分に正直に素直に生きている。見ていて実に清々しい。
友人でも雇い主でも、すぐ裏切るじゃねーかという見方もありますが、それはあくまで外から見ての話で、ブロンの中では矛盾がありません。
彼にとって、一番誠実であるべき相手は、自分自身だけ。誰にも約束しないし、忠誠も誓わない。だから、裏切ることで心を痛めることもない。
でも、度胸はあるし、残酷でもないし、情もある。自分の心の許容範囲内で、ティリオンやジェイミーとの友情は感じている。そういうヤツだから、ティリオンやジェイミーも、何度裏切られてもブロンを嫌えない。
最初から最後まで自分にブレがなくて、なおかつ幸せに生きてる人って、このドラマの中にブロン以外いませんよ。
言葉の使い方を間違ってると言われそうですが、私にとっては、このドラマの良心のよなキャラクターです。

ブライエニー、他人事じゃないですね。
女性であの体形・容姿、生き方。それを認めてリスペクトしてくれた、レンリーやジェイミーに惚れる気持ちはよくわかる。リスペクトと愛の区別って難しいですが、形にこだわらないのであれば、私はもう一緒くたでいいと思っています。
終盤、こうあるべきだという堅物から、ジェイミーのお陰で柔らかく変化したところは、ステキでした。女性にとって、自分自身を丸ごと受け入れて愛される経験は、人としての自信につながります(女として、というより人)。
最終的に、辛い別れが待っていたとしても。
最後、「王の盾」になっちゃったので、結婚はしないつもりなんでしょうが、恋人くらいはできそうな気がします。

サムの変化も、数少ない気持ちの良いものでした。
黒の城に来たときは、頼りなくてジョンに守ってもらってましたが、少しずつ、自分にできることに気づき、ジリに頼られることで自信もつけていきます。男性は人に頼られることで、人として成長するという、典型です。
男だからって頼られても……という声もあるでしょうが、それは頼られることがツラいんじゃなくて、貴方がとても疲れているだけかもしれませんよ。休職経験者から言わせてもらえば。

結構、泣いたのはシオンの最後。
彼がどこに向かっていくのか、最後までハラハラしていました。
彼はスターク家の捕虜とはいえ、兄弟のように育てられていましたが、実家に戻ったことでスターク家を裏切る羽目になり。
彼は、自分がスターク家なのか実家のグレイジョイ家なのか、ぐらついてるんですね。そこが、彼がスターク家を裏切り、残酷になってしまった所以です。何者かにならねばならない、という思い込みが、彼を苦しめていく。
そこをラムジーが、徹底的に彼の自我を破壊してしまうんですが、ラムジー憎しは別として、シオンにとっては、いったんシオンでなくなる経験は必要だったんじゃないかなと。アリアとちょっと似てますが。苦しみにいったんリセットかけたんですね。
そしてジョンが「スタークでグレイジョイだ」と言ってくれおかげで、彼のどっちの家か問題は終わりますが、今度は「臆病」だの「裏切り者」といった意識が彼を苦しめます。
だから、最後にブランから「君はいい人だ」と言われた時、シオンはここでやっと、自分を許せたんだと思います。
もうね、良かったねシオンと、そういってあげたい。

■最後に 

まあ他にもキャラクターはいっぱいいて、書ききれないんですが。だいたいこの辺でしょうか。
もしかすると、あとから追加するかもしれません。
ホントに、面白かったんです。
リアルタイムで観てた人が、ロスになった気持ちがわかる。
私もこの後、どのドラマ見ればいいのかわからない。

と、思ったんですが、そこまで見越したのか、同僚は新たなドラマのDVDも、そっと忍ばせて持ってきました。
出来る同僚を持つと、本当に困るわ。

※2021/3/21 13:00 誤字が酷いので修正しました。

*1:アメリカの超有名な連続殺人鬼。女性ばかり大量に殺している。魅力的で賢い。

*2:ウェールズが生んだ鬼才。悪役もわき役も、何やっても一味違う。