前世戦士の映画日誌

前世が戦士らしい女が映画を観て色々吐き出します 生態日誌です

『タイムコップ』何度見ても美しすぎる開脚しか思い出せない映画

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『ジャン=クロード・ヴァン・ジョンソン』でさんざんネタにされた『タイムコップ』。あれだけプッシュされたらねー、観たくなるのは仕方がないよねー(自分に言い訳)。

それに、最近読んでいるジェームズ・キャメロンの『SF映画術』)*1の中ではタイムワープで一章丸ごと使ってるんですが、『ルーパー』*2は出てくるのに、『タイムコップ』は出てこない。TV版でもただの1カットもない(3回見直した)。
『ジャン=クロード・ヴァン・ジョンソン』を製作したリドリー・スコットもキャメロンと対談してるけど、ドラマの中で散々『ルーパー』と『タイムコップ』をネタにしているのに、『タイムコップ』の話は出ない!
もう一度言う、『ルーパー』は出てくるのに『タイムコップ』の話が出ない!(そりゃそうだろ)

この映画を観て以来、キッチンを見ると、床からジャンプして開脚で体を支えられるか、ついサイズ感を見てしまう癖があります。
実家はOK、私の家もOK、でも姉の家はNG。姉の家で床に水がこぼれて、5万ボルトの電流流されたらどうしよう。
まあ私には180度開脚なんて出来ないから、普通に調理台に上がればいいだけなんですが。
いや、待て。
そもそも、なぜ私は5万ボルトの電流を流された場合のリスク管理を考えるのか?

キッチン開脚シーンからの連想が止まらないんですが、なぜかというと、『タイムコップ』って何度見ても、このキッチン開脚(と、冒頭のひったくりを開脚で止める)シーン以外、すぐ忘れてしまうからなんです。

ヴァン・ダム映画の中では有名で、話題にも上る(??)作品なんですが、本当によく忘れます。観た回数も多い方なのに。
なので、今回、またキッチンのシーン以外を忘れる前に考えてみることにしてみました。

この映画、ヴァン・ダムが演じる必要性ゼロなんですよ。

ヴァン・ダムが演じるマックスは、私の観てきたヴァン・ダム映画の中でも、一二を争うほど人間性が安定してます。もしそういう安定している役がほかにもあったら、私は多分覚えてません(ごめんなさい)。
妻には愛されてるし、彼女が殺された後も、ちょっと寂し気な雰囲気はありつつも、周りの人間関係も良好だし、普通に仕事も出来ていて優秀。
そういう役って、もっと直球の二枚目役者でいいじゃないですか、別に。

そういう役をヴァン・ダムが演じても、なんというか、その、あの、大根……いや、似合わないんですよ。
だから、アクションと開脚以外が、印象に残らない。
いえ、正確に言います。映画としてはそこそこ面白いけど、ヴァン・ダムが微妙。

このころのヴァン・ダムは二枚目アクションスターで売っていて(そういや似たような人のこと書いたな)、いかにも二枚目的な役柄だったのがこの作品。

でもさー、確かに顔も姿もイイんだけど、メンタルや生活が安定しているヴァン・ダムなんて、ただの美しい彫像でしかない。
だから、キッチン開脚やひったくり犯を止めるシーンだけが印象に残る。これは、ヴァン・ダムのためのシーンだから、観ているこちらも「おおっ!ヴァン・ダム!」と思っワクワクするんですよね。

マンネリだろうと何だろうと、ヴァン・ダムはメンタルに打撃をこうむってる役がやっぱり一番似合う。
妻を殺された後、やさぐれてアル中で喧嘩っ早くて取り扱い注意のレッテル貼られた一匹狼の警官になっててくれたら、かなり燃えたしラストで泣くぐらいしてたと思います。

それはそれとして、若いだけあって、このころの開脚の美しさは格別です。
軽やかです。
そして静止した姿がまた、美しいです。 
だからきっと私は、また、開脚シーン以外の全部を忘れてしまうんだと思います。

sinok.hatenablog.com

*1:SF映画術 ジェームズ・キャメロンと6人の巨匠が語るサイエンス・フィクション創作講座 | ジェームズ・キャメロン | 映画 | Kindleストア | Amazon

*2:ジョゼフ・ゴードン=レヴィットとブルース・ウィリスのタイムワープもの。ゴードン=レヴィットがウィリスの若いころを演じてるんですが、特殊メイクはもちろん、喋り方や動き方まであまりの完コピぶりに目を奪われて、話に集中できない